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発表資料

山形労働局発表/平成15年10月27日

山形労働局 総務部 企画室
企画室長 :鈴木紀雄
労働紛争調整官:壽賀恵美子
電話:023-624-8226

助言・指導、あっせんの受付件数が増加
 平成13年10月1日より「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」が施行され、労働局長による助言・指導、紛争調整委員会によるあっせん等の個別労働紛争解決制度が開始してから2年が経過した。
 中小零細企業を多く抱える山形県内では、不況の影響を直接受ける傾向が強く、山形労働局が平成14年10月〜15年9月までの1年間に受け付けた相談件数は、1年目に比較し1.3倍となり、助言・指導を求めてきたものは2倍、あっせんを申請してきたものは3.2倍と急激な増加を見た。
 当局においては、本年4月より、総合労働相談コーナーを酒田労働基準監督署内に増設、局企画室に労働紛争調整官を1名、総合労働相談員を1名増員して対応に当たっているが、今後も増加傾向にある。
<個別労働紛争解決促進法施行後2年目の実績>
総合労働相談件数 4,090件
(3,153件)
個別労働関係紛争相談件数 728件
(532件)
助言・指導申出受付件数 52件
(27件)
あっせん申請受理件数 79件
(25件)

()内は平成13年10月〜14年9月




相談受付状況 ― 6割がリストラに関する相談 ―


 労働問題に関するあらゆる相談にワンストップで対応するため、山形労働局では総務部企画室及び山形、米沢、鶴岡、酒田の各労働基準監督署内に総合労働相談コーナーを開設し6人の総合労働相談員が対応しているが、5か所の相談コーナーに、この1年間に寄せられた相談は4,090件と、昨年同期の3,153件と比較して937件(29.7%)の増加となった。
 このうち、労働基準法上の違反を伴わない解雇、労働条件引き下げ等のいわゆる民事上の個別労働関係紛争に関するものが728件となっている。

■主な内容
 民事上の個別労働関係紛争の主な内容としては、解雇に関するものが最も多く208件、次いで賃金等の労働条件の引き下げに関するものが114件、職場におけるいじめ・嫌がらせに関するものが65件、退職勧奨44件、セクシャルハラスメント28件などとなっている。
 特徴としては、昨今の経済状況を反映して、リストラに関連するもの(普通解雇、整理解雇、労働条件の引下げ、退職勧奨、出向・配置転換、雇い止め)が56%を占め前年同期の1.2倍、さらに、いじめ・嫌がらせも2.1倍に増加し、女性に関するものも多くなってきている。

 また、相談者は労働者が82%、事業主が12%となっており、労働者のうち、正社員が65%、パート・アルバイトが21%、期間契約社員が5%、派遣労働者が1%となっている。
 相談に対しては、各総合労働相談コーナーの相談員等が適切な情報提供等を行い、話合いによる自主的な解決を支援しているが、このうち、事案によっては、次に掲げる「都道府県労働局長による助言・指導(以下、「助言・指導」という。)」、「紛争調整委員会によるあっせん(以下、「あっせん」という。)」の申請も受け付けている。

 「都道府県労働局長による助言・指導」「紛争調整委員会によるあっせん」は、両当事者における紛争の自主的解決に向け、解決を簡易・迅速に行うための行政サービスとして実施しており、平成13年10月から平成14年9月までは52件(助言・指導27件、あっせん25件)、平成14年10月より平成15年9月までは131件(助言・指導52件、あっせん79件)の受付となっており、2.5倍と増加しており、その処理状況は以下のとおりとなっている。


山形労働局長による助言・指導 ― 8割が解雇関連、労働条件の引き下げ ―


 山形労働局長による助言・指導の申出受付件数は52件であり、前年同期27件と比較し2倍となっている。その申出人は全て労働者で正社員が81%、期間契約社員が10%、パート・アルバイトが8%となっている。

■主な内容
 事案の主な内容としては、厳しい経済情勢の中、解雇に係るものが23件(44%)〔普通解雇11件、整理解雇4件、懲戒解雇3件、退職勧奨1件、雇い止め4件〕、賃金等の労働条件の引下げ19件(37%)とリストラ関連が大部分を占めている。

■助言・指導の実施状況
 平成14年10月から平成15年9月までに申出を受理した事案で、平成15年9月末までに助言・指導の手続きを終了したものは51件であり、このうち、助言・指導等を実施し解決した件数は29件、申し出が取り下げられたものが9件、処理を打ち切ったものが1件、制度対象外(労働組合争議に移行)が10件、申出人死亡が1件、その他1件であった。
 処理に要した期間は、1か月以内が39件、1〜2か月以内が5件となっており、迅速に処理が行われている。



紛争調整委員会によるあっせん ― 解雇や退職勧奨に関する事案が急増 ―


 1年間のあっせん申請受理件数は79件であり前年同期25件と比較し3.2倍となっており、県内の経済状況を反映しているものと思われる。また、その全てが労働者からの申請である。

■主な内容
 事案の主な内容としては、解雇等に係るものが41件(52%)〔普通解雇29件、整理解雇3件、懲戒解雇2件、退職勧奨5件、雇止め2件〕と最も多くなっており、前年同期と比較しても3.7倍と急激に増加している。次いで、セクシュアルハラスメント5件(12%)、いじめ・嫌がらせ7件(9%)、労働条件の引下げ4件(5%)、採用内定取消3件(4%)となっている。

■あっせんの実施状況
 平成14年10月から平成15年9月の間に申請を受理した事案で、平成15年9月末までにあっせんの手続を終了した事案は71件であるが、このうち、合意が成立したものは37件、申請が取り下げられたものは1件、紛争当事者の一方が手続に参加しない等の理由により、あっせんを打ち切ったものは32件制度対象外が1件となっている。
 処理に要した期間は、1ヶ月以内が49件、1〜2ヶ月以内が18件、2〜3ヶ月以内が4件となっており、概ね迅速に処理が行われている。



助言・指導、あっせんの事例


■事例1《セクハラ》

申請人/元労働者(女性)
業種/その他 
事案の内容
入社間もない頃から上司よりセクハラを受け、精神的に不安定となり、うつ病との診断を受け4月から療養中である。このまま仕事を続けるつもりは無く、退職金に加えて慰謝料の支払いと謝罪文を求めたもの。
あっせん結果
セクハラ行為に対する慰謝料及び休業補償を含め計153万円の支払いと、謝罪文の和解案の提示に対し、双方同意し解決した。

■事例2《解雇・退職関係》

申請人/元労働者(男性)
業種/貨物運送業
事案の内容
トラック運転手として入社したが、1年後会社の業績不振を理由に突然解雇を通告された。突然の解雇には納得できず、かつ、経済的にも困るため、3か月分の賃金相当額の支払いを求めたもの。
あっせん結果
解雇予告手当に1か月分28万円を上乗せして支給し、和解するよう説得したのに対し、双方とも同意し解決した。

 

■事例1《解雇》

申出人/労働者(男性)
業種/貨物運送業
事案の内容
申出人らが従事する菓子等の配送業務の契約が前月末で打切られたことから、人員削減するとの理由で即時解雇の通告を受けた。人員削減についての説明が十分に行われておらず、解雇撤回に向けた真摯な話合いを行うよう助言・指導を求めたもの。
助言・指導の内容
解雇権の濫用となるおそれが大きいとして、解雇撤回する方向で検討するよう指導した。
5 助言・指導結果
当事者双方で話合いの結果、解雇取り消しで合意した。

■事例2《退職金》

申出人/元労働者(男性)
業種/サービス業
事案の内容
社長より部下の指導が悪いと叱責され口論となり、その場で退職を表明し、退職した。支給された退職金は「退職金上限の60%」で、理由は退職を口頭で表明したことが職場放棄に当たり減額対象になると通告された。就業規則の減額規定には該当せず、かつ、職場を放棄した覚えもなく納得できない。退職金の満額を支払って貰えるよう、助言・指導を求めたもの。
助言・指導の内容
事業主が主張する理由(服務規程に反する行為)での減額は、永年勤続の功労を抹消するほどのものとは認めがたく、差額についての支給を前提に話合うよう助言した。
助言・指導結果
減額事由に該当しないこと、解雇処分でないことを確認し、申出人から5%減額を申出て合意解決した。

 

 

 

 

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